フランスのアルストムは12月18日、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで建設が進む湾岸諸国初のLRTに最初の車両を納入したと発表しました。同線は2014年の開業を予定しており、今後現地で各種試験が行われる予定です。同社のほか、ドバイ道路交通局(Roads and Transport Authority、RTA)も発表しています。
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公式発表のほか、Railway Gazette International、International Railway Journalも18日付記事で報じています。
(アルストムのプレスリリース、RTAのプレスリリース、Railway Gazette Internationalの当該記事、International Railway Journalの当該記事)
車両は7車体連接の「Citadis 402」です。アルストムの公式Flickrアカウントで写真が公開されていますが、これまで各都市で導入されたCitadisと比べ角張った、どことなく近鉄の新型特急車「しまかぜ」にも似た雰囲気の前頭部デザインが特徴です。ドバイトラムは全線でアルストムの路上集電方式「APS」を使用するため架線は不要ですが、フランスのラ・ロシェル工場で試運転中の写真ではシングルアームパンタグラフを上げて走行しています。
(アルストムの公式Flickr・ドバイトラム)
ドバイトラムはAPS集電に加え、全駅のホームにエアコンとスクリーンドア完備、信号システムもアルストムのCBTC「Urbalis」を使用するなど、一般的なトラムの常識を越えたハイスペックな設備が特徴です。アルストムは車両のほかこれらの施設も受注しており、開業後13年間のメンテナンスも行います。
今後の試験走行では、高温かつ砂漠に近いエリアでAPS集電を安定稼働させられるかが注目されます。